東京にある長屋形式の3階建て住宅のリノベーション。プロジェクトは、プロダクトデザイナーのクライアントと緊密に協力し、繊細な色と天然素材のパレットを準備するところから始まった。
そのシンプルな構成は、自然光を最大限に利用しながら、現代のライフスタイルに必要なプログラムに対応するのに役立っている。
メインとなるリビングフロアには、カウンターとダイニングテーブルの2つの機能を持つ台形のアイランドキッチンを設置した。このオーダーメイドの家具は、ほぼ全面にヒノキを使用し、素材感、耐久性ともに優れた設計となっている。
また、このリノベーションは、建築が元々持っていた個性を掘り起こし、復活させたとも言える。今まで目に触れることのなかった階段の荒々しくも彫刻的な躯体は、新しいインテリアを構成する重要な一部となった。
隠されていた潜在的なディテールと全体を通して惜しみなく使われている木材は、落ち着いたシンプルなインテリアを構成し、また同時に、静かに日本文化を讃えるものとなっている。
Credits
Location: Tokyo, Japan
Date: 2021 – 2022
Client: Private
Area: 100 m2
Main contractor: ITO
Photography: Kenta Hasegawa